日本で台湾旅行の情報雑誌なんかを読んでいると、7割8割は台北のことしか書いてありませんよね。
ツアーなんかも台北がほとんど。
ではその台北に行くだけで台湾のすべてが網羅できるのかと思えば、そんなわけないのです。
台湾は九州ほどの大きさの島です。
日本の全体から比べると小さいので、地域性などないかと思われがちです。
しかし、台北と台南では違うことがいろいろいあります。
北部と南部でどんなところが違うの?
という疑問について書いていきたいと思います。
食文化の違い
ローカルフードは南のほうが多く、真の台湾料理と出会うには南へ行くことをお薦めします。
とくに台南は美食の都とまで言われており、伝統的な料理が多いです。
南部ならではの材料や料理
南側ではサバヒーという台湾ではおなじみの養殖魚を使った料理が多いです。

サバヒーのお腹を使ったスープ魚肚湯
牡蠣などを養殖しており、それにちなんだ料理も多いです。
碗粿という少し変わったものもあります。
フルーツについて
南に行けば暖かくなるので、フルーツの産地は南に偏っています。
とれたてフルーツがすぐに並ぶので新鮮さは折り紙付きです。

マンゴー
マンゴーの産地も台南(玉井)にあります。
料理の調理法も異なることが多いです。
水煎包(スウェジェンバオ:Shuǐ jiān bāo)

台南の水煎包
水煎包は肉まんをごま油で焼いたものなのですが、
台北では一口サイズの大きさで片面だけ焼かれているものが普通ですが、
台南では日本の肉まんと変わらない大きさで、両面焼きになっています。
意麺(イーミェン:Yì miàn)
意麺は台北では縮れた湯で麺が多いですが、台南はなんと揚げ麺を使用することがあります。
鍋焼意麺(グオサオイーメン:Guōshāo yì miàn)や鱔魚意麺(サンユーイーメン:Shàn yú yì miàn)などが揚げ麺を使用しています。
物価の違い
台北は首都なので人も多く物価は高くなりがちですが、食事は安く済ませようと思えばできます。
ただし、日本人が行くような観光地や紹介されているお店は若干高めです。
地域密着のローカルな店などは安めですが、初めて行かれる観光者としてはなかなかハードルは高いです。
住居の違い
台北の街中だとワンルーム7~10万円、普通に2DKとかで探せば20万円、街の中心から離れて郊外で探せばワンルーム3万円くらいでしょうか。
高雄は台北と比べれば半額くらいになるでしょうかね。
台南に至っては駅の近くや街中でもワンルームなら2万円でみつけられますね。
7~8万円も払うと、豪華プール、ジム付きの高級マンションに住めちゃったりします。
観光の建築物の違い
台北はかなり近代化が進んでいますが、路地を一つ入ると古い建物や近代の建物が入り混じったノスタルジックな雰囲気を味わえます。
台南は日本統治前は台南が首都だったこともあり、古い建物、とくに寺が多いです。
台南でとくに有名な寺は孔子廟です。
オランダ統治時代のころの遺跡なんかも残っています。
代表的なのは赤崁樓です。
より古い街並みを楽しみたければ台南をお薦めします。
台南より南、高雄まで行くとまた都会になります。
MRT(地下鉄)について
台北はMRT(地下鉄)が走っているため、主要な場所に行くにはほぼ外に出ることもなく行くことができます。
高雄にもMRTがあります。台北ほど広く展開されていませんが、十分に足として使用できます。
台南、台中にはまだありません。台南では2020年に着工開始というニュースもあります。
気候の違い
北も南も日本に住んでる人から見れば、どちらも南国で差が無いように予想されます。
しかし、台北と高雄では、5℃近く差があることがよくあります。
特に季節が夏が終わりかけの頃11月後半あたりにその差が出やすいです。
また、東部の山脈のおかげで、台南は台風による被害が少ないです。
東から南西に上がってきた台風は台北をかすって北上するので、北側のほうが台風による被害を受けやすいです。
人の性格について
北も南も優しい人ばかりです。
ただ、南の人から言えば北は淡白な人が多いんだとか。
あまり気になるほどじゃないんでしょうが、僕はあまり感じないので。
ぜひ台湾に2度3度旅行で行かれる際はそれぞれの違いを感じ取っていただきたいです。